西尾詩さんが描いたゴミコロレンジャー。以前プレゼントしたものが事業所の壁に貼ってあった=京都市北区
京都の閑静な住宅街を、ゴミを拾いながら闊歩(かっぽ)する青い集団。近所の子どもたちに大人気の、その名も「まち美化戦隊ゴミコロレンジャー」だ。「ゴミコロリ」と名付けた毎月の清掃活動は、今月、100回に。彼らの正体と、その目的は――。
京都市北区の上賀茂地域が、レンジャーたちの活動の拠点だ。その正体は、障害福祉サービス事業所を営むNPO法人スウィングの面々。障害者総合支援法に基づく事業所で、主に知的障害のある人たちが通い、創作活動や、土産物の箱を組み立てる仕事などをしている。
地域の清掃活動は、2008年から毎月第3水曜にしてきた。今月は100回目となるお祝いをしようと、日曜の26日に開催。スタッフと障害のあるメンバーの26人に加え、近所の人らも駆け付けて総勢63人が参加した。
晴天のもと、一行は火ばさみを手に道路の側溝などをのぞき込み、ゴミを拾っていく。たばこの吸い殻、ペットボトル、鍋や、折れた傘まで。
ゴミコロレンジャーに出くわした子どもたちの反応は様々だ。遠くからじっと見つめる子、涙目で後ずさりする子、「またやってるー」と駆け寄る子。レンジャーが「ゴミブルー」と書かれた名刺を差し出すと、「僕にもちょうだい」と一斉に手が伸びた。
清掃時にマスクをかぶり出した…