NPO法人・全国骨髄バンク推進連絡協議会は17日、白血病などで骨髄・幹細胞移植を必要とする患者を支援する基金事業を再開すると発表した。基金が底をつき一昨年9月に休止したが、寄付を集め、支給上限を30万円に引き下げるなどし再開にこぎつけた。
「佐藤きち子記念・造血細胞移植患者支援基金」で、移植にかかる医療費に加え、日本骨髄バンクに払う患者負担金(平均約19万円)、18歳未満の場合の家族の付き添い滞在費などを支給する。支給額は最大30万円。移植経験者らでつくる協議会が20年前に事業を始め、これまで225人に計約7360万円を給付したが、残高約10万円となり休止となっていた。
協議会は1千万円を目標に寄付を募り現在は約760万円まで集まったが、支援を求める患者や医療機関の声が近年増えたため、支給上限を休止前の50万円から引き下げ早期再開を決めた。菅早苗・副理事長は「生活が苦しい世帯の増加からか、一刻も早い再開を求める声が高まっていた。できるだけ多くの命を救えるように寄付もお願いしたい」と話す。問い合わせは協議会(03・5823・6360)へ。(竹野内崇宏)