現代医学の絶え間ない発展に伴い、「インターネット+」や人工知能(AI)などの新技術の影響を受け、ヘルスケア産業が発展の新たなチャンスを迎えている。「AI+ビッグデータ」がスマート医療の発展を支える。中国新聞網が伝えた。
福建中医薬大学附属リハビリ病院運動医学科、整形外科関節チームは1月、人工知能「AIHIP/AIKNEEシステム」を利用し、詳細な術前計画を立てた。義肢のスマートなマッチングを行い、下肢の力線と正確な骨切り量を正確に判断し、複数の関節疾患患者の正確な関節置換手術を行った。
患者の許さん(50、女性)は10年前に「全身性エリテマトーデス」を治療するため大量のホルモン剤を服用したため、両側股関節を痛めた。痛みは活動により増し、休憩することで和らぐ。許さんの痛みはこの1年近くで激しくなり、歩行困難になった。
患者の陳さん(64、女性)は12年前に右膝の関節が痛むようになった。8年前に現地の病院で「ヒアルロン酸ナトリウム」の注射を受けた後、膝関節に感染が生じ、対症療法を受け好転した。だがここ2年間、痛みが徐々に激しくなった。自由に活動できなくなり、関節に奇形が生じるようになることで、痛みがいっそう増した。
李堅教授は許さんと陳さんに、両側人工全股関節置換術と、右側人工全膝関節置換術を行った。注目すべきなのは、人工関節置換術の術前に正確な手術プランを作成することが、手術の成功の鍵になることだった。
李教授は術前、患者の術前3次元CTスキャンデータに基づき、AIHIP/AIKNEEシステムを使い解剖模型の3次元再構築、スマート分割、解剖位置スマート識別を実現した。さらに脛骨、大腿骨、寛骨臼の解剖形態に基づき、最良の義肢型式及び移植位置をスマートにマッチングし、パーソナライズされたオーダーメイド型の義肢移植術プランを作成した。
医療従事者が術中に使用した義肢型式、義肢移植位置は術前の計画とほぼ一致した。同病院のスタッフによると、術後の患者の力線は正常で、患者は手術の効果に非常に満足しているという。
李教授は「中国が次第に高齢社会に入るにつれ、中国の関節疾患患者の数が多く、増加する速度が速い。AIアシストシステムは整形外科医に術前の計画、術中のナビゲーション、術後訪問の全フローをカバーする関節置換ソリューションを提供でき、整形外科手術の正確性、標準性、安全性を効果的に高め、関節置換術後の併発症の発生を減らせる上、より多くの若手医師や末端医師が順調に関節置換術を展開できる手助けとなり、より多くの患者に福音をもたらすようになる」と述べた。(編集YF)
「人民網日本語版」2021年2月4日