建設中の「大エジプト博物館」。完成すれば世界最大級となる=24日、ギザ、翁長忠雄撮影
エジプトの3大ピラミッドがあるカイロ近郊ギザ県に建設中の「大エジプト博物館」について、日本政府がODA(途上国援助)として494億円の借款の追加供与を決め、24日にエジプト政府との契約署名式が現地であった。エジプト政府は来年末の一部オープンを目指し、古代エジプトのツタンカーメン王の未公開遺品などを展示する。
「アラブの春」後の混乱で大打撃を受けた観光産業復活を促す目玉にと期待されている。エジプトの統計局によると、今年1~6月の外国人観光客は230万人で昨年同期間比で約51%減少した。昨年10月にシナイ半島で起きたロシア機墜落などが影響している。
現在、カイロ中心部タハリール広場近くにあるエジプト考古学博物館が老朽化していることから、2003年に小泉純一郎首相(当時)がエジプト政府の要請を受け、新博物館建設への協力を表明した。
当初の計画では建設費は約70…