日本政策投資銀行と三菱東京UFJ、三井住友、みずほの3メガバンクが、企業の再生や再編を手がけるファンドを月内にも設立する。当初は4行が125億円ずつ出して500億円規模で開始。1年後には地方銀行や生命保険会社からも資金を募り、2千億円規模に拡大させる。
投資先選びやファンドの運営は、4行などが出資して2010年に設立したジャパン・インダストリアル・ソリューションズ(JIS)が行う。JISは経営再建中のシャープに250億円を出資するなど、計9社に計1千億円を投じてきた。投資先からの資金の回収も順調で、大規模なファンドの組成に踏み切る。
投資対象はすでに3メガなどと取引がある企業を想定している。技術力やブランド力はあるが、財務基盤が弱い場合などに、優先株を入れたり、取締役を派遣したりして、経営再建や他社との再編を後押しする。ファンドをつくることで、銀行が単独では出せない金額を投じることが可能になるという。