LINEが外部作家による販売を解禁した、写真を使ったスタンプのイメージ(同社提供)
対話アプリLINE(ライン)が成長する原動力になった、感情をイラストで伝える「スタンプ」の売り上げが伸び悩んでいる。6月に始めたスマートフォン画面を覆う新型スタンプが低迷しており、外部の作家が自作のスタンプを売るためのハードルを下げてテコ入れする。
LINEが26日発表した2016年7~9月期決算は、スタンプを含む「コミュニケーションサービス」の売り上げがピークの前年同期に比べ7・1%減の73億円にとどまった。全体の売り上げは、広告事業の増収により同12・6%増の359億円と好調だが、スタンプの不調が目立つ。
この日、投資家に決算内容を説明した出沢剛社長は、「1セット40個から」としていた外部作家のスタンプ販売を、10月に「8個から」に変え、写真を使ったスタンプも解禁したと説明した。
対話アプリでは、米アップルがiPhone(アイフォーン)の機能「iメッセージ」向けにスタンプと似たステッカーの販売を始めるなど、ライバルも攻勢を強めている。(福田直之)