衆院本会議で「パリ協定」が承認され、議場に向かって頭を下げる岸田文雄外相=8日午後1時21分、岩下毅撮影
地球温暖化対策の新たな国際ルール「パリ協定」の承認案が8日午後の衆院本会議で全会一致で承認された。協定は、産業革命以前からの平均気温の上昇を2度より低く抑えるため、二酸化炭素(CO2)などの温室効果ガス排出を今世紀後半に実質ゼロにすることを目指すもの。4日に発効しており、日本の締結は出遅れた。
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衆院での承認後、政府は閣議決定を経て、国連に受諾書を提出。国連が受理すれば締結手続きが完了する。
パリ協定は昨年12月、国連気候変動枠組み条約第21回締約国会議(COP21)で採択された。発効条件は「総排出量の55%以上、55カ国以上の締結」。世界1位と2位の排出大国の中国と米国が9月上旬にそろって締結したことをきっかけに、インドや欧州連合(EU)が続いて条件を満たし、4日に発効した。
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