両手の指でつくる三角形は、エッフェル塔。2024年夏季五輪のパリ招致を応援するポーズだ。パリのイダルゴ市長の隣でくまモンも……。=28日午後5時23分、東京・南麻布のフランス大使公邸
「明るいパリを伝えてくれてありがとう!」。日本を訪問したパリ市のアンヌ・イダルゴ市長が28日、東京・南麻布のフランス大使公邸で熊本県営業部長のくまモンと面会。パリ市が招致活動中の2024年夏季五輪などについて歓談した。
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くまモンとフランスの縁は深い。毎年7月にパリで開かれる日本文化の博覧会「ジャパン・エキスポ」には2013年から4年連続で参加。昨年は秋にも熊本産ワインの魅力をPRするためにボルドー地方やパリなどを訪れ、地元の人々と交流する姿が伝えられた。フランスでもくまモンの知名度は高まり、市長は対面を心待ちにしていたという。
この日はフランス各地の観光名所を元気に跳びはねるくまモンのビデオが披露され、イダルゴ市長は「シュペール(素晴らしい)!」と感嘆しきり。くまモンは熊本で開催される2019年世界女子ハンドボール選手権大会の記念グッズなどをプレゼントし、市長からは2024年五輪招致のシンボルとなっているエッフェル塔の模型が贈られた。「くまモンのポジティブさは今の世の中に必要なもの。お会いできて本当によかった」とイダルゴ市長は話していた。
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イダルゴ市長は26日に来日し、2020年夏季五輪の準備を進める小池百合子都知事や、日本の旅行業界関係者らと意見交換した。フランス観光開発機構によると、2015年11月のパリ同時多発テロの影響で減少していた日本からの観光客数も回復の兆しを見せており、くまモン人気を借りてさらに元気を取り戻したいという。(戸田拓)