札幌市北区の野球場の工事をめぐり、特定の業者が受注できるよう便宜を図ったなどとして、北海道警は8日、元札幌市スポーツ部職員の宮越光秋容疑者(64)=札幌市西区平和2条6丁目=と、札幌市内の建築金物製作会社の元営業課長山崎誓治容疑者(65)=北海道上富良野町宮町2丁目=を官製談合防止法違反の疑いで逮捕したと発表した。道警は両容疑者の認否を明らかにしていない。
道警によると、宮越容疑者は札幌市スポーツ部職員だった2013年2月、麻生球場一、三塁側の搬入ゲート取り換え工事の指名競争入札について山崎容疑者と協議したうえで、参加業者5社を決定。同年3月、山崎容疑者に入札の設計金額などを漏らして山崎容疑者の会社に落札させ、入札の公正を妨害した疑いがある。この工事は山崎容疑者の会社が470万円で落札したという。
札幌市などによると、宮越容疑者は当時、市スポーツ部施設課職員で、工事の業者選定の原案を作る立場だった。13年3月に市を退職、同年4月から市の出資団体「一般財団法人さっぽろ健康スポーツ財団」に勤めている。