2026年冬季五輪・パラリンピックの招致を目指す札幌市の秋元克広市長が8日、東京都渋谷区の日本オリンピック委員会(JOC)を訪れ、竹田恒和JOC会長に開催提案書を提出した。秋元市長は「アジアのウィンタースポーツの拠点になりたい。財政など負の遺産を残さない五輪にしたい」と語った。
アジア初の冬季五輪となった1972年以来、2度目の開催を目指す。提案書や10月に発表した開催概要計画によると、大会名は「北海道・札幌オリンピック・パラリンピック」。施設は新設せず、72年大会で使用した大倉山ジャンプ競技場など8会場は再利用する。会場の多くを市中心部から15キロ以内に配置し、開閉会式は札幌ドームで開催。開催経費は最大4565億円と試算した。
JOCは今後、札幌市を立候補都市としてIOCに申請するかどうかを判断する。26年大会には現在、スイスやカルガリー(カナダ)が立候補に向けた動きを見せており、開催都市は19年7月の国際オリンピック委員会(IOC)の総会で決まる。
札幌市に決まれば18年平昌、22年北京に続き、3大会連続でのアジア開催になる。国内では1998年長野大会以来、3度目の冬季五輪となる。(笠井正基)