一時、使用済み燃料プールの冷却装置が停止した福島第二原発=22日午前8時53分、福島県楢葉町、朝日新聞社ヘリから、杉本康弘撮影
22日早朝の福島県沖を震源とする地震の影響で、東京電力福島第二原発3号機(同県富岡町)の使用済み燃料プールの冷却装置が一時停止した。プールの水を調整するタンクで水位低下を示す警報が出たため、自動停止装置が正常に働き、冷却システムのポンプが停止したという。
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原子力規制委員会や東電によると、発生直後の午前6時10分にポンプが停止した。水漏れなどの異常がないことを確認し、約1時間40分後の午前7時47分に再開した。原発構内の一部で一時停電し、敷地の放射線を測るモニタリングポストが止まったが復旧した。
プールには2544体の燃料が入っているが、停止時の水温は、水面に近い所で29・3度。運転上の制限値の65度を超えるには7日間の猶予があったという。再開時の水温は29・5度だった。
また、東電によると、東電福島第一原発では1メートルの潮位の上昇を確認したが、異常はないという。ほか、日本原子力発電東海第二原発(茨城県)、東北電力の女川原発(宮城県)で異常は報告されていない。モニタリングポストの値にも変化はないという。