りそなホールディングスの東和浩社長=東京都江東区の本社
りそなホールディングス(HD)が個人向け営業強化のため、来年2月から、顧客が資産運用を金融機関に任せる「ラップ口座」の取り扱いを始める。手数料や最低投資額を低めにし、初心者でも利用しやすいよう工夫する。
りそなHD社長「内需の不振、年金問題が起因」
東和浩(ひがしかずひろ)社長が朝日新聞のインタビューで明らかにした。ラップ口座は、投資先選びや売買判断などを顧客が金融機関に任せるサービス。「低金利環境下で、預金では老後の備えは十分ではない。長期で分散投資できる手段を提供したい」としている。
ラップ口座はすでに、他の証券会社や信託銀行が手掛けており、3月末時点の運用資産額は約5・8兆円と、4年間で約10倍に増えた。既存のラップ口座商品は年平均で2・2%程度の手数料が割高との指摘がある。東氏は「手数料は業界最低の年1・3%くらいまで下げ、投資への心理的なハードルを下げる。長期間利用すれば、手数料が下がる仕組みもつくる」と語った。最低投資額は業界最低水準の300万円から投資できるようにする。2020年度末までにラップ口座だけで預かり資産額1兆円を目指すという。(真海喬生)