ヘリパッド移設反対の座り込み現場を訪れた九州大学の南野森教授。工事現場の入り口では機動隊や警備員が警戒していた=12日午後2時38分、沖縄県東村高江、岡田玄撮影
沖縄本島北部に広がる米軍北部訓練場(沖縄県東村(ひがしそん)、国頭村(くにがみそん))。その過半の返還が迫る中、ヘリコプター着陸帯(ヘリパッド)の建設工事が進む。東村高江地区では住民らが反対を訴えてきた。現地を憲法学者の南野森(しげる)さんと歩いた。
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九州大学の教授で憲法学を教える南野さんは11~12日、初めて高江を訪れた。機動隊員による「土人」発言があった現場一帯だ。
高江地区は、亜熱帯の木々が茂るやんばるの森にあり、約150人が暮らす。周囲の米軍北部訓練場は、日米両政府が1996年に過半の返還に合意し、今月22日には名護市で返還式典が予定されている。
「オスプレイは、うるさいなんてもんじゃない」。すでに完成したヘリパッドから400メートルほどの場所に暮らす男性(71)は顔をしかめた。集落上を低空で飛び、振動で家が揺れるという。乗っている兵士の顔も見えるといい、午後10時を過ぎても飛ぶことがある。
南野さんは普段「憲法は最高法…