JR九州が筑肥線の九大学研都市駅に設置を予定している軽量型ホームドアのイメージ=同社提供
JR九州は20日、筑肥線の九大学研都市駅(福岡市西区)で、ホームからの転落や列車との接触を防ぐためのホームドアの実証実験を来年秋から始めると発表した。同社の在来線では初の設置となる。ただ設置にはまだ課題も多く、ホームドアが九州で広がるには時間がかかりそうだ。
設置するのは鉄道システムメーカーの日本信号(東京)が開発中の軽量型ホームドア。一般的なホームドアは金属製の扉が左右に開閉するが、軽量型は動く部分が4~5本のパイプになっている。戸袋もコンパクトにすることで全体の重量を、一般的なものより約4割減らした。このためホームの補強や設置工事の費用も4割ほど削減できるという。来年4月以降に設置工事を始める。
筑肥線は、すでに全駅にホームドアがある福岡市営地下鉄と乗り入れている。地下鉄と筑肥線の姪浜(めいのはま)―筑前前原(ちくぜんまえばる)は6両編成で4ドアの車両に統一されており、地下鉄と同様にホームドアを置きやすい。九大学研都市駅は、1日平均の乗降客数が筑肥線(姪浜除く)では最も多く、朝夕のラッシュ時はホームが混雑している。検証実験を1年間続け、問題がなければ下山門(しもやまと)―筑前前原の全6駅に広げる方針だ。
国土交通省によると、2016…