ベルリン中心部で19日、大型トラックが買い物客らでにぎわうクリスマス市(いち)に突っ込み、12人が死亡した事件で、ドイツの捜査当局は20日夜、事件直後に拘束したパキスタン国籍の男性を証拠不十分で釈放したと発表した。実行犯が逃亡を続けている可能性があり、ベルリン警察は市民に警戒を呼びかけている。過激派組織「イスラム国」(IS)系列とされる「アマク通信」が同日、「IS戦士が実行した」とする事実上の犯行声明を出した。
にぎわう市、一転惨状に 独トラック突入、死者12人に
事件は、観光名所として知られるカイザー・ウィルヘルム記念教会の隣接地で起きた。トラックを運転していた実行犯は逃亡したとみられる。
捜査当局によると、事件直後に目撃者が運転手を追いかけたが、途中で見失った。最終的に、その目撃情報にもとづいて現場から約2キロ離れた戦勝記念塔近くで、パトロール中の警察官が男性を逮捕した。男性は容疑を否認。このため、捜査当局は20日日中の記者会見でも「ある種の不確定要素がある」としていた。
連邦検察庁は釈放を発表したホ…