アムリ容疑者の足取り
ベルリン中心部で19日、クリスマス市(いち)に大型トラックが突っ込み、多数が死傷した事件で、ドイツ連邦検察庁は21日、チュニジア人のアニス・アムリ容疑者(24)が事件に関与したとの疑いを強め、公開捜査に乗り出した。当局が「危険人物」としてマークしていたが、犯罪を未然に防ぐことができなかった。
チュニジア人の男を公開捜査 独テロで捜査当局
連邦検察庁はウェブサイトにアムリ容疑者の写真や容姿を公開し、逮捕につながる情報の提供者に最高10万ユーロ(約1200万円)の報奨金を与えるとしている。トラックの運転席付近から同容疑者の短期滞在を許可する身分証が入った財布が見つかり、トラックのドアから同容疑者の指紋が採取された。
アムリ容疑者は2015年7月に難民申請者としてドイツへ入国。複数の偽名や国籍を名のり、西部ノルトラインウェストファーレン州やベルリンなどに住んだ。今年6月に申請を却下されたが、チュニジア出身であることを示す証明書がないため、強制送還の手続きはとられなかったという。捜査当局は22日朝、容疑者が以前宿泊していた同州の難民収容施設などを家宅捜索した。ベルリンなどでも一斉に家宅捜索が行われ、新たに4人を拘束したとの情報もある。
AP通信によると、アムリ容疑…