筑波大からフランス東部ブザンソンに留学中の黒崎愛海(なるみ)さん(21)が行方不明になっている事件で、南米チリの検察当局は4日、国際指名手配されているチリ人の男について、フランス捜査当局に協力する方針を明らかにした。「できるだけ早くフランス側に情報を提供したい」としている。
仏留学生不明、チリ人の男を指名手配 監禁などの容疑
チリ人の男はかつて黒崎さんと交際しており、昨年12月にチリに帰国したが、行方がわからなくなっている。男は黒崎さんが行方不明になる直前まで一緒にいたとされ、フランス捜査当局は殺人などの容疑で捜査している。名前は未公表だが、仏メディアは5日までに、この男を、ニコラス・セペダ容疑者だと伝えた。
チリ検察当局は、昨年末にフランス側から正式に捜査協力の要請を受けたと発表。主な内容は容疑者の特定と最近の動向についてだとしているが、捜査妨害にならないよう詳細は明らかにできないとした。検察が集めた情報は、外務省を通してフランス側に提供されるという。(サンティアゴ=田村剛)