20日に就任したトランプ新大統領に、各国は相次ぎ祝意を示した。ただ、トランプ氏はこれまで排外主義的な言動を繰り返し、就任演説でも国益を優先する「米国第一主義」を宣言した。首脳らの反応には、新大統領への不安や警戒感も入り交じった。
特集:ドナルド・トランプ氏
【タイムライン】トランプ大統領、就任式ドキュメント
メキシコのペニャニエト大統領は20日、ツイッターでトランプ米大統領の就任を祝福し、「責任を共有しながら関係強化に努めよう」と呼びかけた。一方で「メキシコの利益のために、トランプ政権と敬意を持った対話を築く」「主権と国益、メキシコ国民の保護が、新たな米政府との関係作りの指針となるだろう」と表明。メキシコとカナダとの間で結ぶ北米自由貿易協定(NAFTA)の見直しを掲げるトランプ氏に対して、断固とした姿勢で臨む考えもにじませた。
トランプ氏はメキシコとの国境にメキシコの負担で壁を建設すると主張し、米企業のメキシコへの工場移転を批判してきた。メキシコ市では20日、今年になってメキシコ新工場の計画を撤回した米自動車大手フォードの販売店前などで、トランプ氏の就任を批判するデモも起きた。
とりわけ経済面で先行きへの不…