大阪市北区茶屋町にオープンする「ミズノ大阪店」のイメージ=同社提供
ミズノは19日、JR大阪駅近くの大阪市北区茶屋町に、地上7階建ての直営店「ミズノ大阪店」をつくると発表した。2018年4月に開店の予定だ。若者や訪日外国人も多く集まる地域で、世界でのブランドイメージを高める「旗艦店」と位置づける。
売り場面積は約2700平方メートル。1、2階には、スポーツを楽しむ時だけでなく、通勤や通学などの日常使いもできるシューズやアパレル用品などを並べる。また、20~30代の働く女性向けに、ヨガやランニングのセミナーなどのイベントも開く考えだ。
野球やサッカー、水泳など幅広い競技用品もそろえるが、ふだんスポーツをしない人たちも来店しやすい店にすることで、品質のよさなどを直接アピールする。
ミズノは野球やソフトボールなど、日本で以前から人気がある競技用品に強い。だが、少子化などで競技人口が減り、市場が縮小する課題に直面している。一方で、市場が拡大しているランニングシューズなどの分野では、米ナイキやドイツのアディダスなどライバルにおされていた。福本大介専務は、「日用品としてスポーツシューズを使う人は増えている。取り込まないと成長できない」と語った。
ミズノは国内に35の直営店を持つ。今後、年5~6店程度ずつ出店し、2020年までに55店に増やす方針だ。直営店を増やすことで、ブランド発信力を高めるねらいだ。大阪店が成功すれば、東京都千代田区のミズノ東京店も、同じような店に変えていくという。現在の旗艦店ミズノ淀屋橋店(大阪市中央区)は、ウォーキング用品やゴルフスクールなどに特化する。
直営店を増やす動きは、ほかのスポーツ用品大手にも広がっている。デサントは15年からカジュアルなアパレル品が中心の店「デサント ブラン」を大阪、東京などに4店舗展開。アシックスも16年秋、1980年代に人気を集め、15年に復活させたシューズブランド「アシックスタイガー」の初の直営店を、大阪につくっている。(新宅あゆみ)