特殊詐欺の被害の推移
振り込め詐欺など特殊詐欺の昨年1年間の被害額は約406億3千万円だった。4年続けて400億円を超えたが、前年より約75億7千万円(15・7%)少なく、2年連続の減少。警察が認知した被害件数は1万4151件(未遂を含む)と前年を327件(2・4%)上回り、6年連続で増えた。医療費などの還付金を名目にした手口の増加が際立つ。
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警察庁が2日発表した。被害総額は、最悪だった2014年の約565億5千万円から約159億円減った。同庁は「被害者への声かけをはじめ、金融機関など民間と連携した対策の結果だが、依然として深刻な状況だ」としている。
手口別では、息子などをかたるオレオレ詐欺が引き続き被害全体の約4割を占めたが、被害額は7年ぶりに減少した。架空請求詐欺なども被害が減る一方、医療費や保険料などお金が戻ってくると偽って被害者にATMを操作させ、現金をだまし取る手口が増加。この手口は、件数が前年比55・0%増の3682件、被害額は67・4%増の約42億6千万円と大幅に増え、件数全体に占める割合は3割近くまで伸びた。
1件あたりの被害額が約325万円と大きいオレオレ詐欺が減り、同約116万円の還付金詐欺が増えたことで全体として被害額が減った、と警察庁は分析している。
被害者の年代は65歳以上が8…