ジェームズ・マティス国防長官
「マッド・ドッグ(狂犬)」との異名を持つマティス国防長官が3日、来日する。米軍内だけでなく、米議会にも幅広い信任を得ており、独身で仕事に打ち込む姿は「戦う修道士」とも称される。当初戦々恐々だった日本政府も、「尊敬されている国防長官だ」(稲田朋美防衛相)と期待を寄せる。
特集:トランプ米大統領
「生涯を国に捧げた高潔の人だ」。1月末のマティス氏の就任式で、トランプ米大統領はこうたたえた。マティス氏は10代で海兵隊に入隊。アフガン戦争やイラク戦争で戦績を挙げ、「『失敗』(failure)という単語の書き方を知らない」と言い切る。「狂犬」には「勇敢に戦う軍人」という意味が込められているという。
歯にきぬ着せぬ物言いでも知られる。イラク戦争時には「礼儀正しいプロであれ。でも会う全員を殺す計画を持て」と訓話。2005年の集会では「アフガニスタンに行くと、ベールをしなかったからという理由で女性を5年間も殴り続ける連中がいる。そういう連中を撃つのはすごく楽しい」と語り、批判されたこともある。
一方、博識で学者肌の一面も。米メディアによると、戦史や哲学など7千冊以上の蔵書がある。部下が家族と休暇を過ごせるようクリスマスに自ら勤務を申し出たこともあるという。
日本政府内では当初、「狂犬」…