クアラルンプール国際空港に近い小さな繁華街。ここに事件直前まで、金正男氏を殺害したとみられる容疑者らが泊まっていた=サラク・ティンギ地区、古谷祐伸撮影
金正男(キムジョンナム)氏が殺害された事件で、犯行に関わったとみられるグループが、事件現場のクアラルンプール国際空港の近くにある安宿を転々としていたことが分かった。
特集:金正男氏殺害
空港から北東へ車で15分ほどの、サラク・ティンギ地区。飲食店などが立ち並ぶ一角にある4軒のホテルが、犯行グループが宿泊していたとして警察の事情聴取を受けたことを取材に認めた。
「ベトナム旅券を持っていたけど、韓国人だと思った。とても背が高くて、きれいだったから。警察が公開した『LOL』の文字が入った白いTシャツも着ていた」
金氏を殺害したとして逮捕されたベトナム人とされる女、ドアン・ティ・フォン容疑者(28)について、あるホテルの女性スタッフはそう話した。
空港という公共の場での大胆な犯行について、警察に「いたずら目的だった」「自分は旅行者」などと供述している同容疑者。取り調べに、「自分はネットアイドルだ」と述べているとの一部報道もある。同ホテルで過ごした1泊の間にも、「変わった人物」という印象を残していた。
12日午後2時ごろ、たくさん…