結束式で覚書への署名を終え、記念撮影に納まる駒田美弘学長(中央)や岡本栄市長(同左)ら関係者=三重県伊賀市ゆめが丘1丁目
「地域創生」への貢献を掲げる三重大学が、学外の研究拠点、地域サテライトの設置を本格化させている。一足早く地域との連携が進む伊賀市の伊賀サテライトでは17日、双方が協力を確認し合う式典があり、大学側が2017年度中に「国際忍者研究センター」(仮称)を市内に設ける考えを明らかにした。
地域サテライトは、津市にある三重大学から離れた地域に大学の拠点を設けて、自治体や企業と連携を深め、人材育成や研究開発などの相談に乗るのが狙い。昨年11月に「伊賀」「東紀州」の両サテライトができ、今年4月には「伊勢志摩」、18年度中に「北勢」を設置する予定だ。
伊賀サテライトは、伊賀地域(伊賀市、名張市)の「固有文化と地域資源の活用で地域再生に寄与する」のを目標に掲げる。忍者などの歴史文化、医薬品企業との連携、森林資源の活用などで地域の人材育成や課題解決にあたる。
実際は、09年に産学連携を目指して設置された研究機関の三重大伊賀研究拠点と、12年にできた人文系の三重大サテライトオフィス「伊賀連携フィールド」を継続して使う。
忍者の研究センターには、専門の研究員1人を配置。国際的にも注目されている忍者についての学術拠点にするという。
17日の式典には、大学と伊賀市、市文化都市協会、上野商工会議所の関係者がそろって出席。06年以降に個々に結んだ友好、連携協力の六つの覚書を確認し、さらに「引き続き相互に連携協力」を強化する内容の覚書に署名した。