「レッドタートル ある島の物語」から=AP
米映画界の祭典、第89回アカデミー賞の授賞式が26日(日本時間27日)、米ハリウッドで開かれた。日本関連作品の受賞が注目されるなか、スタジオジブリが製作に関わり、長編アニメ部門でノミネートされていた「レッドタートル ある島の物語」は受賞を逃した。
同作品は日仏共同製作でマイケル・デュドク・ドゥ・ビット氏が監督。セリフが一切ない。ジブリ関連作品は同部門で「風立ちぬ」「かぐや姫の物語」「思い出のマーニー」と86回以降、4年連続でノミネートされていた。長編アニメ部門は米ディズニーの「ズートピア」が受賞した。
日本関連作品ではほかに、遠藤周作の小説が原作で、米国の巨匠マーティン・スコセッシ監督が映画化した「沈黙―サイレンス―」が撮影賞で候補となっていたが、受賞はならなかった。
また、13部門14ノミネートのデイミアン・チャゼル監督のミュージカル映画「ラ・ラ・ランド」が、どれだけ受賞できるかも注目されている。ノミネート数は「タイタニック」「イヴの総て」に並ぶ過去最多。
助演男優賞は、「ムーンライト」の黒人俳優マハーシャラ・アリ氏が受賞した。助演女優賞は、「Fences」の黒人俳優のビオラ・デイビス氏が選ばれた。白人俳優だけが候補になった前年との対比が目立った。(ロサンゼルス=平山亜理)