在マレーシア北朝鮮大使館から出てきた外交官の車を取り囲んで撮影するカメラマンら=26日、クアラルンプール、サディク・アシラフ(Sadiq・Asyraf)撮影
北朝鮮の金正恩(キムジョンウン)・朝鮮労働党委員長の異母兄、金正男(キムジョンナム)氏が殺害された事件で、マレーシア警察が行方を追う北朝鮮国籍の重要参考人2人は、在マレーシア北朝鮮大使館内にいる可能性が高いと捜査幹部が明らかにした。北朝鮮が国家として関与したかどうかを解明する上で鍵となる人物だが、「外交特権」の壁に阻まれ、捜査当局が手を出せない状況が続いている。
特集:金正男氏殺害
大使館内にいるとみられるのは、ヒョン・クァンソン2等書記官(44)と国営高麗航空のキム・ウクイル職員(37)。
2人は出国した形跡がなく、警察幹部は「大使館にいるようだ。呼び出しに応じなければ強制的に連れ出す」と述べ、北朝鮮側に圧力をかけた。
韓国情報筋によると、ヒョン書記官は秘密警察組織の国家保衛省に所属する中堅幹部。昨年9月にマレーシアに入り、同国内の北朝鮮人の動向を監視する任務を負っているという。
英紙テレグラフは警察幹部の話…