週刊文春の記事で名誉を傷つけられたとして、森喜朗元首相が発行元の文芸春秋(東京都)に計700万円の損害賠償と謝罪広告を求め、東京地裁に提訴した。27日に第1回口頭弁論があり、文芸春秋側は請求の棄却を求めた。
森氏が問題としたのは、昨年の9月15日号と10月13日号の記事。訴状で森氏側は、東京五輪の施設建設工事に関する記事で「森氏が業者選定過程に介入し、選定をゆがめたとの印象を読者に与え、森氏の社会的評価を下げた」と訴えた。
文芸春秋は「記事は五輪予算と組織委員会会長との関係を検証したもので、十分な自信を持っている」とコメントした。