井戸敏三氏
6月15日告示、7月2日投開票の兵庫県知事選で、現職の井戸敏三知事(71)は24日午前、県議会の自民、公明、民進系の知事与党3会派に立候補する意向を伝え、その後の県議会本会議で正式表明した。県議会で過半数を占める自民会派の要請などを受け、5選を目指すことを決断した。
自民、民進(旧民主)両党は2013年の前回選挙と同じく県連レベルで支援する方針。自民会派は今月17日、「兵庫の強いリーダーとして引き続き活躍してもらうことが多くの県民の期待」と立候補を要請。民進系会派のひょうご県民連合も同日、井戸県政を「おおむね評価できる」と、支援する考えを伝えていた。
前回選挙で推薦した公明党は「5選を目指すとなれば大義名分が見いだしにくい」(県議)と多選に難色を示し、態度を保留している。ただ、知事周辺は公明も最終的に支援に回るとみている。
井戸氏は旧自治省出身。1996年から副知事を務め、2001年に任期途中で辞職した故・貝原俊民氏の後継として立候補し、初当選。関西広域連合の初代連合長で、現在4期目。
同知事選には元県労働組合総連合議長の津川知久氏(66)が無所属、共産推薦での立候補を表明している。全国知事会によると、現職知事で任期が最多なのは茨城県の橋本昌知事(71)と石川県の谷本正憲知事(71)の6期。(島脇健史)