北海道新幹線と記念撮影をする人たち=26日午前、北海道北斗市、白井伸洋撮影
北海道新幹線(新青森―新函館北斗)が26日、開業1年を迎えた。新函館北斗駅(北海道北斗市)では同日午前、高橋はるみ知事やJR北海道の島田修社長らが出席して記念式典が開かれ、新幹線の車両の形をしたバースデーケーキがお目見えし、1年を祝った。
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高橋知事は「新幹線で東北や北関東、首都圏から多くの人が北海道を訪れた」と述べ、島田社長は「1年目はさまざまな方に盛り上げてもらった。2年目以降が真価を問われる」とあいさつした。
午前11時前には、東京発新函館北斗行きの一番列車「はやぶさ1号」が到着。高橋知事らが改札前で、開業を祝うメッセージが書かれた横断幕を掲げ、降りてきた300人超の乗客を出迎えた。仙台市から家族4人で函館旅行に訪れたという同市の会社員大八木啓治さん(38)は初めて北海道新幹線に乗ったといい「速くて楽で、子ども連れには助かります」と話した。
この日は同駅やJR函館駅前などで開業1周年を記念する催しがあり、地元の家族連れや観光客が、北海道や東北沿線の食を楽しめる屋台や和太鼓の演奏などを楽しんだ。
北海道新幹線の開業から25日までの乗客は229万2千人、平均の乗車率は32%と、当初の予想の26%を上回った。観光の繁忙期の夏と閑散期の冬との落差は大きく、最も利用が多かった8月の乗車率が48%の一方、今年1月と2月は19%。観光オフシーズンの冬場の集客が課題だ。
北海道新幹線は東北新幹線と直通運転し、東京から新函館北斗まで1日10往復を最速4時間2分で結ぶ。このほか仙台、盛岡、新青森から各1往復の計13往復する。2030年度末には札幌まで開業の予定だ。(磯崎こず恵、上地兼太郎)