コスタリカ戦の後半、ボールを追う長谷川(右)=時事
(9日、日本3―0コスタリカ)
なでしこJ、コスタリカに快勝 高倉監督、初の国内試合
新生なでしこジャパンの国内初戦。期待の若手が躍動した。
後半29分の2点目が大きかった。左サイドに走り込んでパスを受けた上野が、中央にクロス。「ゴール前で落ち着きがでてきた」(高倉監督)という田中が左足で豪快に突き刺した。追加点が奪えず、停滞しかけたムードを振り払った。
「代表に選ばれるようになってから、ずっとゴールを決めたいと思っていた」という籾木(もみき)の代表初得点は、その8分後。先制ゴールをもたらした横山を合わせ、3点を決めたのは、いずれも、高倉監督の就任後に頭角を現した選手たちだ。
ベンチ入りを含めた22人の平均年齢は、23・2歳。リオデジャネイロ五輪の出場を逃した昨春から約4歳若返った。今年3月の国際親善大会アルガルベ杯は6位。この日も、格下のコスタリカ相手に、連係を欠く場面を見せるなど課題はまだ多い。
だが、「勝てたことは評価したい。今回呼んだ選手プラス数名をベースに、19年W杯フランス大会、20年東京五輪に進む」と高倉監督。復興支援と銘打ち、半ば勝利を義務づけられた試合で、結果を出せたのも大きい。ゆっくりとではあるが、着実に、チームの芽は伸びている。(富山正浩)