今季限りの引退を発表した岩村明憲
プロ野球ヤクルトや大リーグなどで活躍し、現在は独立リーグ・BCリーグの福島ホープスで兼任監督を務める岩村明憲選手(38)が10日、今季限りでの現役引退を発表した。「21年間、いろいろな思い出がある。1試合1試合、全力で駆け抜けてきた」と話した。
岩村は宇和島東高(愛媛)から1996年秋のドラフト2位でヤクルトに入団。三塁手として2004年には103打点で44本塁打を放つなど活躍した。ワールド・ベースボール・クラシック(WBC)では日本代表として2006、09年の連覇に貢献した。
06年オフにポスティング制度で大リーグのデビルレイズ(現レイズ)に移籍し、二塁手として08年にはワールドシリーズに進出。しかし、09年に守備中に走者のスライディングを受けて左ひざを負傷し、以降は成績が低迷した。11年から日本球界に戻り、楽天、ヤクルトでプレー。15年にBCリーグ福島の選手兼任監督となり、同年11月からは球団代表も兼ねている。
ヤクルト、楽天での通算成績は打率2割9分、193本塁打、615打点。大リーグ通算は2割6分7厘、16本塁打、117打点。
岩村は思い出に残る試合として、2005年8月に母親が亡くなった日に2本塁打を放った試合などを挙げ、「(本塁打は)母親が打たせてくれた」と語った。このほかヤクルトでの優勝、WBCでの世界一、レイズ時代のリーグ優勝を挙げた。今後について「これからも野球界に携わりたい。経験したことを後輩たちに伝えたい」と話した。