東芝とウエスタンデジタルの関係
東芝が進めている半導体子会社「東芝メモリ」の売却で、東芝と米ウエスタンデジタル(WD)が結ぶ契約に、両社の合意がないままの第三者への売却を禁じると解釈できる条項が含まれていることが分かった。WDが売却への拒否権を持つと主張している根拠とされ、東芝は難しい対応を迫られている。
この契約は、東芝と、WDが昨年に買収した「米サンディスク」が交わしたもの。東芝とサンディスクが折半で出資して合弁会社をつくり、四日市工場(三重県四日市市)で半導体メモリーの生産を担ってきた。2004年から10年にかけ、工場の規模が大きくなるにしたがって3社つくられた。
この合弁会社の株式について契約で「相手の合意がない限り、全部または一部を譲渡できない」としている。いまは、サンディスクの事業を引き継いだWDと、東芝メモリがこの合弁会社の株を持つ。東芝メモリの売却には、合弁会社の株式売却も含まれてしまい、WDは契約に違反すると主張。独占交渉権を与えるよう要求している。
ただ、東芝は「見解に相違があ…