無添加で無着色の乾燥ナマコのストラップ=利尻島の鴛泊港フェリーターミナル
中国料理で高級食材として用いられる乾燥ナマコ「きんこ」を、利尻漁協鬼脇青年部(北海道利尻富士町)がストラップにした。観光シーズンへ向け、鴛泊(おしどまり)港フェリーターミナルの観光案内所などで販売している。
やや小ぶりな100~120グラムの地元産クロナマコの内蔵を取り除いてゆで、2週間天日干し。この作業をもう1回繰り返すと3~4グラムの真っ黒な乾燥ナマコとなり、これにストラップを付けた。ピンととがった立派なイボ立ちだ。
ストラップには「招福万来」などと書かれた手作りの敷紙も入れ、中国人観光客に喜ばれそうだ。鬼脇青年部の箕輪喬部長(37)は「すべて手作業。鬼脇の漁業者たちで6次産業化に取り組んだのは初めてで、これがまちおこしにつながれば」と話している。
製品化には国の離島漁業再生支援交付金を活用した。青森県でも乾燥ナマコのストラップが商品化されているが、鬼脇青年部は「無添加、無着色で、中華食材で販売されているきんこと同じ製法で作っています」という。
1個2千円。ナマコは「金運が上がる」ともいわれるが、水につけると大きく膨れるので、注意が必要だ。80度のお湯に1週間ほど浸せば7~8割の重さに戻り、食べることもできるが、戻し方は難しいため、勧めてはいない。問い合わせは利尻漁協鬼脇支所(0163・83・1221)へ。(奈良山雅俊)