住宅へ延焼した宮城県栗原市の山林火災=8日午後4時20分、朝日新聞社機から、迫和義撮影
東北地方は8日、強い風に見舞われ、山火事が相次いだ。住宅に燃え広がり、避難指示も出た。
岩手・釜石で山林火災 136世帯348人に避難指示
山林火災、民家に延焼 117世帯に避難指示 宮城
宮城県栗原市では8日正午ごろに山林から出火。強風にあおられた炎が住宅に燃え移った。市消防本部によると、火は約6時間後にほぼ消し止められたが、少なくとも11棟が焼損した。けが人の情報は入っていないという。市は周辺の117世帯392人に避難を指示した。仙台管区気象台によると、出火当時は市東部に暴風警報と乾燥注意報が出ていた。
岩手県釜石市の山林でも8日正午ごろに出火。県によると、出火地点は市街地から約6キロで、炎は民家まで約1・5キロに迫ったが、住宅火災やけが人は確認されていない。市は市内2地区の計136世帯348人に避難指示を出した。8日は日没で消火活動をいったん終了し、9日の夜明けから再開するという。
福島県会津坂下町では8日午前11時50分ごろ、住宅から煙が出ているのを巡回中の警察官が見つけた。県によると、住宅など5棟が全焼し、近くの山林にも延焼した。
気象庁によると、東北地方では低気圧の影響で西寄りの風が強く吹き、8日昼前には宮城県東部などで暴風警報が出た。山脈を越えて乾いた風が吹き込み、太平洋側を中心に湿度が30%に満たないなど広い範囲で乾燥した。