17日午後に再稼働する予定の関西電力高浜原発4号機(手前)
関西電力は、高浜原発(福井県)4号機の原子炉を、17日午後に起動することを決めた。関電の原発が動くのは、大津地裁が出した仮処分決定を受けて高浜3号機の運転を止めた2016年3月以来、約1年2カ月ぶりとなる。
高浜原発4号機、核燃料搬入が終了 今月中旬再稼働へ
特集:高浜原発
16日午後、発表する。
11年の東京電力福島第一原発事故以降、高浜4号機は16年2月にいったん稼働したが、3日後に発電機と送電線をつなぐ作業中のトラブルで緊急停止。その後に運転差し止めの仮処分が出て、動かせない状況が続いた。仮処分は、今年3月、大阪高裁が取り消した。
関電は17日午前、原子炉内の核分裂反応を抑える制御棒を正常に動かせるか確かめる試験を実施。原子力規制委員会の同意が得られれば、午後に原子炉を起動する。原子力規制委の最終的な検査が進めば、6月上旬にも営業運転に入る見通しだ。
関電は高浜3号機でも、16日午前に核燃料を原子炉内に運び込む作業を終えた。6月上旬に原子炉を起動し、7月上旬には営業運転に入る予定としている。関電は2基が営業運転に入った段階で、電気料金を値下げする方針だ。(伊藤弘毅)