ある環境団体はこのほど、東京電力福島第一原発の放射能汚染水（処理水）について、放射性同位体であるトリチウムのほか、炭素14も含んでおり、人間のDNAを損傷する可能性があると警告した。

米CNNの24日付の報道によると、福島第一原発内のタンクには、核燃料の冷却などで発生する汚染水から主な放射性物質を取り除いた水が約123万トン保管されており、その処理水をためるタンクが2022年に満杯になると試算されている。国際環境NGOグリーンピース・ジャパンの報告によると、炭素14の半減期は5370年。すべての生物に基本構成要素として組み込まれることから、人間の細胞DNAを損傷する可能性があるという。グリーンピース・ドイツのシニア原子力スペシャリスト、ショーン・バーニー氏は、「炭素14は水中に含まれる他の放射性核種と合わせて、遺伝的損傷を引き起こす可能性があり、何千年もの間、危険な状態のままであり続ける」と指摘している。ある報道によると、日本政府がその汚染水を海に排出すると決定したのを受け、反対の声が上がった。そのため、日本政府は23日、放出決定を延期すると発表した。（編集KN）

「人民網日本語版」2020年10月26日