政治的な事件を捜査する特捜班の5人(関西テレビ提供)
放送中のドラマ「CRISIS 公安機動捜査隊特捜班」(火曜夜9時、フジ系)は、主演の小栗旬と西島秀俊らの派手なアクションとともに、勧善懲悪とはいかない後味の悪い結末も話題を集める。原案・脚本を手がけた直木賞作家の金城一紀に意図を聞いた。
「今の時代、待ってるだけでは」小栗旬さん
《ドラマは、政治的な事件を特命で捜査する刑事たちの活躍を描く。が、定石とは違い、公権力に裏切られた人物が命を落とし、国家や権力者の不正は裁かれない》
ドラマ業界で、他者、外部の人間である僕しかできないことをやりたい、という意識が常にある。いま、予定調和というか、ハッピーエンドで起承転結がはっきりしているドラマが多い中で、僕が見せたいものは何かと考えた時にこの形かな、と思った。
それから、小栗君、西島さんという大人の俳優さんでドラマをやるときに、単純なハッピーエンドはもうはまらない。彼らの陰影、深い人間性を引き出したいと思ったときに、こういう形が一番僕の中でフィットした。
《ドラマの初回、新幹線でテロ…