22日、ドイツ東部プルスニッツの市庁舎。イラク北部モスルでISに加入していたとみられる少女の出身地とされる=AP
家出したとみられる16歳のドイツ人少女が今月上旬、過激派組織「イスラム国」(IS)が最大拠点としたイラク北部モスルで見つかった。ドイツメディアやAP通信などが報じた。インターネットを通じてISの過激思想に感化され、ドイツからトルコ経由でシリアに入り、ISに加入したとみられる。
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ドイツメディアなどによると、イラク軍などが今月上旬にモスルを解放した際、民家の地下室にいたこの少女を拘束した。イラク当局がドイツ語通訳を介して事情を聴く方針。少女はISに加入して「警察」に所属していたとみられるという。健康状態はいいが、精神的なショックが大きく、ISに加わった経緯などは聞き出せていないという。
独誌シュピーゲルによると、少女はIS加入後すぐにチェチェン人の指揮官と結婚させられたという。少女は東部ドレスデン近郊の田舎町プルスニッツ出身。昨年7月1日、両親に「週末は友人宅で過ごす」と言い残し、トルコに向かい、シリアに越境した。
少女はキリスト教の洗礼を受けており、学校の成績は良く、特にフランス語を熱心に勉強していた。同級生によると、少女は積極性や自主性があるようには見えず、1人で電車に乗るのも好まない性格だった。
様子が変わり始めたのは昨年春ごろ。突然イスラム教に興味を持ち始め、フェイスブックを通じて、イスラム過激派と接触するようになった。
同6月にラマダン(イスラム教の断食月)が始まると、少女は断食を始めたが、両親はダイエットをしていると勘違いしていた。少女が学校長にスカーフ着用の許可を求めたことをきっかけに、両親は少女がイスラム教に関心を抱いていることがわかったという。
独DPA通信などによると、ド…