公判後に会見を開いた弁護団=東京都千代田区
栃木県今市市(現日光市)で2005年、小学1年の女児(当時7)が殺害された事件で、殺人などの罪に問われ、一審・宇都宮地裁で無期懲役判決を受けた無職勝又拓哉被告(35)の控訴審第1回公判が18日、東京高裁(藤井敏明裁判長)であった。弁護側は改めて無罪を主張した。
弁護側はこの日、一審判決が信用性を認めた捜査段階の被告の供述について「被害者の発見時の状況や遺棄現場と符合しない」などと主張。一方、検察側は「自白には犯人しか知り得ない秘密の暴露に準ずる内容がある」と述べ、控訴棄却を求めた。
弁護側は、遺体から検出されたDNA型が被告以外のものだとする鑑定結果の採用を求めたが、採否は次回以降に決まることになった。また、被害者の遺体に付着した獣毛の鑑定書を提出。被告の飼い猫とDNA型が矛盾しないとする検察側の主張に反論する内容で、高裁は採用した。