米ニューヨーク・マンハッタンの路上で10月31日(日本時間11月1日未明)、ピックアップトラック1台が自転車専用レーンに突っ込んだ。自転車利用者や歩行者ら8人が死亡し、10人以上が重傷を負った。運転していた男(29)が拘束された。テロ事件として捜査が進んでいる。
ニューヨーク市のデブラシオ市長は同夕の会見で、「罪なき市民を狙った卑劣なテロ行為だ」と述べた。
米CNNなどによると、男はウズベキスタン出身で、2010年に米国に入国したという。
事件は午後3時過ぎに発生。トラックは、自転車専用レーンで多くの歩行者らをはねた後、スクールバスに衝突した。バス付近にいた子どもを含む4人が負傷した。男はトラックから降りた後、「アラー・アクバル(神は偉大なり)」と叫んだという目撃情報もある。
近くで屋台を営むハミッド・セフリさん(41)は「3発の銃声が聞こえた後、大勢の人が叫びながら逃げ出した。今夜はハロウィーンのパレードがあるので、最初は花火かと思った。恐ろしい」と話した。
同日夜にはマンハッタン中心部でハロウィーンの大規模パレードが予定されていて、その直前の事件となった。
現場は、マンハッタン南西部の商業施設や高層ビルが立ち並ぶエリアで、2001年9月に米同時多発テロで崩壊した世界貿易センタービル跡地や金融街ウォール街が近くにある。(ニューヨーク=鵜飼啓、金成隆一)