近畿大会決勝の智弁和歌山戦で六回に右中間ソロを放った根尾=大阪・シティ信金スタ
明治神宮野球大会が10日に開幕する。秋季大会の各地区優勝校が出場する高校の部は、聖光学院(福島)や日本航空石川、大阪桐蔭など今夏の甲子園にも出場したチームが、経験を武器に安定した力を持っている。
神宮大会の全試合、無料ライブ中継 バーチャル高校野球
明治神宮大会の組み合わせ
「バーチャル高校野球」アプリのダウンロードはこちら
中でも、大阪桐蔭は圧倒的な力で府大会、近畿大会と勝ち上がった。投手陣は甲子園でも先発した最速147キロの右腕柿木がエース。190センチの左腕横川や、遊撃手との「二刀流」に取り組む根尾も完投能力がある。打線も1番藤原、3番中川、4番根尾、5番山田健らが昨秋からの中心打者。主将の中川は「目の前の一戦を勝っていくだけ」と意気込む。
聖光学院の打線も、斎藤監督が「例年よりも一段レベルが高い」と評価するほど良い。今夏の甲子園で1~2番だった左の好打者、矢吹が3番に座り、得点源となっている。
日本航空石川は身長185センチ、体重97キロのスラッガー上田ら、夏のレギュラーが多く残り、打線が活発。明徳義塾(高知)は右横手から140キロ超の直球を投げる市川が夏の甲子園からの好調を維持している。おかやま山陽は初出場した夏に続き、秋の神宮も初の舞台。中国大会決勝は終盤の2イニングで8点差を追いつき、延長の末に勝利した。
秋の東海大会を連覇した静岡は、1番村松や4番成瀬が今春の選抜からの主力。村松が50メートル5秒8の俊足で打線を引っ張る。
駒大苫小牧(北海道)は4年ぶり、日大三(東京)は7年ぶりの出場。どちらも打線のつながりがよく、ビッグイニングを作れる。初出場の中央学院(千葉)はエースで4番の大谷に注目。こちらも初出場の創成館(長崎)は、左腕川原を中心に試合を作れる投手が複数いる。(山口史朗)