金メダルを獲得し、笑顔を見せる羽生結弦=北村玲奈撮影
平昌冬季五輪第9日は17日、フィギュアスケート男子で羽生結弦(23)=ANA=が日本勢待望の金メダル、宇野昌磨(20)=トヨタ自動車=も銀メダルに続き、この種目を終えた時点で、日本は今大会の獲得メダルを9個(金1、銀5、銅3)に伸ばした。海外開催の冬季五輪で最多だった2014年ソチ大会の8個を上回り、メダル総数は歴代2位。98年長野大会の10個(金5、銀1、銅4)の更新も見えてきた。
羽生結弦66年ぶり五輪連覇 宇野昌磨が銀 フィギュア
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特集:平昌オリンピック
冬季五輪の日本勢ワンツーは、72年札幌大会のスキー男子70メートル級ジャンプで、笠谷幸生、金野昭次、青地清二が表彰台を独占して以来。羽生の金メダルは、冬季五輪通算1千号のメモリアルも刻んだ。この活躍で日本オリンピック委員会(JOC)が掲げる「複数の金を含む9個以上」の今大会の目標をメダル総数ではクリア。25日の閉幕までこのあとも、日本勢のメダル有力競技が控えている。
スピードスケートでは18日の女子500メートルに、圧倒的な強さを誇る小平奈緒(31)=相沢病院=が登場する。翌19日には、日本が世界記録を連発している女子団体追い抜きがある。
スキーでは、20日に始まるノルディック複合・個人ラージヒルに期待がかかる。ノーマルヒルで2大会連続の銀メダリストとなった渡部暁斗(29)=北野建設=が、今大会2個目のメダルに挑む。19日からのフリースタイル・女子ハーフパイプでは、ソチ五輪銅、17年世界選手権優勝者の小野塚彩那(29)=石打丸山ク=が出場する。(富山正浩)
冬季五輪での日本勢同時表彰台
※左から開催年、五輪名、競技、種別、種目。名前は金メダル、銀メダル、銅メダルの順(―は該当なし)
1972 札幌 スキー 男子 70メートル級ジャンプ 笠谷幸生 金野昭次 青地清二
1992 アルベールビル スケート 男子 スピード・500メートル ― 黒岩敏幸 井上純一
1998 長野 スキー 男子 ジャンプラージヒル個人 船木和喜 ― 原田雅彦
1998 長野 スケート 男子 ショートトラック・500メートル 西谷岳文 ― 植松仁
2010 バンクーバー スケート 男子 スピード・500メートル ― 長島圭一郎 加藤条治
2014 ソチ スノーボード 男子 ハーフパイプ ― 平野歩夢 平岡卓
2018 平昌 スケート 女子 スピード・1000メートル ― 小平奈緒 高木美帆
2018 平昌 スケート 男子 フィギュア 羽生結弦 宇野昌磨 ―
日本選手による個人種目の五輪連覇
※左から選手名、種別、競技・種目、連覇した年
◆冬季五輪
【2連覇】
羽生結弦 男子 フィギュアスケート 2014・18
◆夏季五輪
【4連覇】
伊調馨 女子 レスリング・フリースタイル58キロ級 2004・08・12・16
【3連覇】
野村忠宏 男子 柔道・60キロ級 1996・2000・04
吉田沙保里 女子 レスリング・フリースタイル55キロ級 2004・08・1
【2連覇】
鶴田義行 男子 水泳・200メートル平泳ぎ 1928・32
小野喬 男子 体操・種目別鉄棒 1956・60
上武洋次郎 男子 レスリング・フリー・バンタム級 1964・68
三宅義信 男子 重量挙げ・フェザー級 1964・68
加藤沢男 男子 体操・個人総合 1968・72
中山彰規 男子 体操・種目別つり輪 1968・72
加藤沢男 男子 体操・種目別平行棒 1972・76
塚原光男 男子 体操・種目別鉄棒 1972・76
斉藤仁 男子 柔道・95キロ超級 1984・88
谷(田村)亮子 女子 柔道・48キロ級 2000・04
北島康介 男子 水泳・男子100メートル平泳ぎ 2004・08
北島康介 男子 水泳・男子200メートル平泳ぎ 2004・08
内柴正人 男子 柔道・66キロ級 2004・08
谷本歩実 女子 柔道・63キロ級 2004・08
上野雅恵 女子 柔道・70キロ級 2004・08
内村航平 男子 体操・個人総合 2012・16
※伊調馨は2階級で4連覇。2004・08・12年はフリースタイル63キロ級