6月初旬までの実現を目指す米朝首脳会談の開催地について、欧州に加え、モンゴルや東南アジアの都市が候補地として浮上している。北朝鮮側は平壌で開くよう求めているが、米側は難色を示す。北朝鮮が持つ航空機の航続距離の問題もあり、両国は水面下で調整している。
「対話決めたぞシンゾー」腹心訪朝、トランプ氏の本気度
米朝、異例のCIA交渉 スパイのトップが外交トップに
トランプ米大統領は18日に安倍晋三首相との会談で「5カ所を検討している」と語り、米国内の可能性を否定した。北朝鮮は平壌にトランプ氏を招きたい考えだが、現職の米大統領がいきなり国交のない北朝鮮の首都を訪れるのは難しい。
有力候補として名前が挙がっているのが、政治的な中立性が高く、米朝両国との関係が良好な国だ。複数の米メディアが米政府関係者の話として伝えたのは、欧州ではスイスのジュネーブやスウェーデンのストックホルム。両国とも北朝鮮と国交があるうえ、スイスは金正恩(キムジョンウン)朝鮮労働党委員長が留学していた。19日の米ブルームバーグ通信(電子版)は両国に加え、フィンランド、ノルウェー、チェコ、ポーランドも候補地として報じた。
ただ、移動手段がネックとなる。北朝鮮の最高指導者はこれまで、警備や安全性の観点から鉄道での移動を好んできた。正恩氏の父、金正日(キムジョンイル)総書記は2011年にロシア大統領と会談した際も約1週間かけ、東シベリアを往復した。だが、欧州に移動するとなると、航空機が現実的だ。
トランプ氏には航続距離の長い…