女児が列車にひかれた現場付近。捜査員らが周辺を調べていた=2018年5月8日午後3時3分、新潟市西区、朝日新聞社ヘリから、池田良撮影
普段通りに下校した女児が、自宅にも小学校にも近い線路上で遺体で見つかった。新潟県警によると、別の場所で何者かに殺害された後、「10分間」に遺棄された可能性があるという。元気に遊ぶ姿を知る人たちは「信じられない」と言葉を失った。
列車にひかれた女児は窒息死 新潟県警、殺人容疑で捜査
亡くなったのは、新潟市立小針小学校2年生の大桃珠生(たまき)さん(7)。下校後に行方不明になった大桃さんが列車にひかれたのは、7日午後10時半ごろ。JR越後線の青山―小針駅間の単線の線路上だった。その約10分前、別の列車がこの場所を通過しており、新潟県警は、大桃さんはこの約10分間に遺棄されたとみている。
JR東日本新潟支社によると、7日午後10時19分、下りの普通列車が小針駅を出て、青山駅に向かっている。同支社は「この時には異常がなかった。何かあれば、運転士が速やかに対応しているはずだ」としている。
大桃さんがひかれたのは、次にこの場所を通過した上りの普通列車。同支社によると、ひかれたのは午後10時29分ごろのことだった。列車の運転士は「人が線路内に横たわっているのに気づきブレーキをかけたが、間に合わなかった」と話したという。
県警は、犯人が列車事故に見せかけようとこの約10分の間に大桃さんを寝かせた疑いもあるとみて調べている。現場の線路の両脇には柵が設けられているが、人がくぐったり乗り越えたりできる状態で、柵が途切れているところもあった。
現場は線路脇に住宅が密集する地域。近所の人らによると、日中も車の交通量はそれほど多くなく、夜間は人通りも少ないという。
「知らない人にはついていかない。まさか」
「物静かで、礼儀正しい子。お兄ちゃんと仲が良かった」。亡くなった新潟市立小針小学校2年生の大桃珠生(たまき)さん(7)について、近所の女性(70)はそう話した。自宅前の道路で兄や近所の子と自転車に乗ったりサッカーボールを追いかけたりして遊んでいた姿が印象に残っている。女性が声をかけると「こんにちは」と答えてくれたという。
女性によると、大桃さんは両親…