ガーナ戦のメンバー発表の記者会見に臨む日本代表の西野朗監督(左)。右は関塚隆技術委員長=2018年5月18日午後、東京都港区、関田航撮影
30日のガーナ戦に向けた日本代表を発表した西野朗監督のあいさつと一問一答は次の通り。
本田・香川ら27人、ガーナ戦に選出 サッカー日本代表
【特集】2018W杯ロシア大会
2018W杯ロシア大会の日程
「14日に、FIFA(国際サッカー連盟)に選手リスト35人を伝え、今日はガーナ戦に向けてのメンバー27人を発表した。当初の35人から2人が選考できない状況になった。海外はシーズンの終盤で、国内もW杯前に非常にタイトな日程。刻々と選手たちの状態が変わり、リストも日々変えざるを得ない。現在高いパフォーマンスを出している選手、経験値、実績のある選手、これから将来に向けてポテンシャルのある選手。W杯初戦の6月19日(コロンビア戦)に最高のコンディションになるであろう選手を予測して想像力を働かせながら選手を見ないといけない。週末に国内外で試合もあるし、追加招集も考えられる」
――今回の27人から本番の23人を選ぶのか。
「ガーナ戦がロシアの大会への第一歩であることは間違いない。基本的にはこの27人の中から、との考えをもっている」
トップレベルでない「ビッグ3」は選出
――岡崎慎司(レスター)を復帰させた理由とどのような仕事を求めるか。
「大舞台で戦っていく上で、止まっている選手というのは戦えない。止まっているというのは、体もそうだが、判断力、頭の動きが止まっているとか、ボールを速く動かせないとか。岡崎はプレミアリーグのタイトで厳しい試合の中で、あれだけの体を動かせ、チームに貢献できる。総合的に替えがいないと評価している。今は懸命にトップフォームに戻そうとしている。1カ月あればいい状態に持っていけるという想像力から選出した」
――本田圭佑(パチューカ)と香川真司(ドルトムント)を選んだ理由は何か。
「(2人は)代表の中で積み上げてきた中心選手。香川はデリケートに考えないといけない。3カ月間、トップレベルでやれていない。現時点でキャンプを通じて判断したい。彼も替えの利かないプレースタイルをもった選手だ。本田に関しても、代表の中でフルにできるかをチェックしたい。代表に欠かせないパフォーマンスを維持してさらに代表に貢献して欲しい」
キャプテンは長谷部
――ハリルホジッチ前監督時代の選手がほとんどの中、青山敏弘(広島)をなぜ選んだのか。
「今のチーム事情(広島はJリーグ首位)を彼が作っていると言っても言いすぎではない。現在の広島のサッカーを象徴しているキャプテンであり、中心選手であり、チームの精神的な主柱。過去に代表の経験がある。最高のパフォーマンスをしている選手の一人だ」
――すでにコロンビア戦の戦い方を描けているか。長谷部誠(フランクフルト)はキャプテンを続けるのか。
「できれば早い段階でメンバーを固定してチーム作りに入りたい。ただ、シーズン制も国内外で違い、国内外の選手のコンディションが一番そろいにくい。なかなか正直絵を描けない。いくつかの可能性を想像する中で、一番いいグループを考えていく段階だ。長谷部のキャプテンに関してはぜひやってもらいたい」
欧州で活躍中の久保と中島は選外
――3月の欧州遠征で選ばれた久保裕也(ヘント)、中島翔哉(ポルティモネンセ)が外れた。
「久保に関しては、彼はクラブで27日までプレーオフというシビアなゲームを控えている。追加での招集も十分考えている。中島は非常に成果、1年間ポルトガルで結果を出した選手だが、バランスの中で選出しなかった」
――35人の予備登録からプレーができなくなった2人はどういう事情か。
「1人はガ大阪の今野泰幸。重いオペではないが、この期間での復帰は望めない。彼にも経験値、実績があり、欠かせないという評価をしていた。もう1人は川崎の小林悠。今朝、報告を受けて2週間程度のけがを負ったということで。彼はここに入っていました」