得点を重ねて盛り上がる木更津総合のベンチ
高校野球の春季関東大会は21日、準々決勝があり、いずれも3年連続の甲子園出場を目指す木更津総合(千葉)と横浜が対戦。木更津総合が13―5で7回コールド勝ちした。
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目の覚めるような先制攻撃だった。一回表、木更津総合の1番東智弥が、横浜のエース左腕板川佳矢の初球を完璧にとらえる。
「甘いコースはがんがんいく。それはチームで徹底しているので」。中堅手の頭上を越える三塁打で打線に火をつけると、2番神子瑞己はカウント3ボールから打ちにいった。「カウントは関係ない。甘い球を見逃すと相手に流れがいくので」。遊撃への内野安打とし、わずか5球で先制点をもぎとった。
その後も手は緩めない。3番山中稜真も右前安打を放つと、5番太田翔梧からは死球を挟んで5連続長短打。一挙7得点を奪ってみせた。
バットを長く持つ打者はほとんどいない。「短く持ってコンパクトに。長く持つと詰まったりするので」と3長打を放った東。七回に二塁打を放った神子も「長く持ってしっかり振れるならいいけど。短く持っても長打は打てます」と言った。
木更津総合と言えば、一昨年は早川隆久(現早大)、昨年は山下輝(現法大)と高校トップクラスの好左腕を擁し、「守りのチーム」というイメージが強い。だが、今年は「打撃に自信がある。何点取られても取り返す」と東。
毎日30分ほど設けられる自主練習の時間に、各自が精力的にバットを振り込んで作り上げた打線は、七回にも相手のミスに乗じて6得点。好素材がそろう横浜投手陣から計13安打を放ち、強烈な「打」のイメージを印象づけた。(山口史朗)