2016年6月、サッカー欧州選手権のイングランド対ロシア戦が行われた仏マルセイユで、催涙ガスを放つ警察から逃げるフーリガン=AP
サッカーのワールドカップ(W杯)ロシア大会で18日(日本時間19日未明)に初戦を迎えるイングランドのファン1200人以上が、ロシアに渡れずに英国に足止めにされた。ファンといっても、彼らはいわくつきのフーリガン。英捜査当局にパスポートを取り上げられた。
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英メディアなどが報じた。サッカーの大会で過去に暴力行為などを働いた1312人に旅券の提出を求め、98%にあたる1250人以上が応じたという。残りの数十人については、W杯が閉幕するまで英当局が所在確認を続ける。
英国とロシアのフーリガンは、2016年にフランスで開かれた欧州選手権でも衝突。試合中のスタンドで暴力騒ぎを起こしたり、夜の町中で発煙筒や爆竹を使った乱闘騒ぎを起こしたりして、数十人が逮捕された。今年春に英南西部ソールズベリーで起きたロシアの元スパイらが神経剤で襲われた殺人未遂事件なども絡み、両国の感情は悪化している。英国のジョンソン外相はW杯開幕前、「英国ファンのロシア滞在中の安全を保証してほしい」とロシア側に訴えていた。
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英当局は、18日にイングランドの初戦となるチュニジア戦が行われるロシア南部の街ボルゴグラードには約2500人、W杯期間中には全体で約1万人の英国ファンがロシアを訪れると予測している。