朝鮮戦争(1950~53年)の休戦協定締結から、27日で65年を迎える。韓国と北朝鮮は4月の首脳会談で年内の「終戦宣言」を目指すことで合意したが、その後の協議は順調に進んでいない。北朝鮮は23日にも宣言が実現しないことに不満を表明するなど、非核化をめぐる米国や韓国との交渉のカードとなっている。
北朝鮮の祖国平和統一委員会のウェブサイト「わが民族同士」は23日、「朝鮮半島の不正常な停戦状態を終わらせて確固たる平和体制を樹立するのは、先延ばしにできない歴史の課題だ」と指摘。「板門店宣言を履行する義務を負った南朝鮮(韓国)当局は、宣言に明記された終戦宣言問題を決して傍観してはならない」と強調した。
さらに、「米国も終戦宣言問題を支持していたが、最近遺憾にも立場を変えて終戦宣言を拒否している」とも強調。終戦宣言をめぐる協議が進まないことに不満を表し、韓国や米国を牽制(けんせい)した。
北朝鮮の金英哲(キムヨンチョル)朝鮮労働党副委員長は今月上旬に訪朝したポンペオ米国務長官に、次の非核化措置をとる条件として終戦宣言に応じるよう求めた。宣言で戦争状態を解消すれば、米国は軍事力を使いにくくなり、それが体制保証につながると考えて重視しているとみられる。
戦争状態を正式に終わらせるに…