オウム真理教元幹部ら6人の死刑が26日執行され、一連の事件で死刑が確定した13人全員の執行が終了した。
オウム暴走、三つの転機 風呂場の「事故」から始まった
【トピックス】オウム事件、死刑執行までの流れ
地下鉄サリン事件は、教団が起こした数々の事件の中でも最大規模で、計15人が殺人罪で起訴され、10人の死刑が確定した。実際にサリンを散布した責任を問われ、26日に死刑が執行された4人は、「高学歴」「理系」という、教団幹部を象徴する存在でもあった。
4人のうち豊田亨死刑囚(50)は東京大大学院、広瀬健一死刑囚(54)は早稲田大大学院、横山真人死刑囚(54)は東海大で物理学を学んだ。それぞれ、松本智津夫(麻原彰晃)元死刑囚の著作などに関心を持って入信。林(現・小池)泰男死刑囚(60)は工学院大で電気工学を勉強した後、3年にわたり、アジアや中南米を旅行。日本社会のあり方に疑問を抱くなか、教団に入った。
4人は教団で「科学技術省」に所属し、「大臣」だった村井秀夫元幹部=故人=に次ぐ「次官」だった。地下鉄事件は、松本元死刑囚の最側近だった村井元幹部が指揮し、4人も散布役に選ばれた。もう1人の散布役は、この事件で自首が認められ、無期懲役が確定した林郁夫受刑者(71)だった。
公判では4人とも、大筋で起訴…