大阪府警富田林署で留置中の樋田淳也容疑者(30)が逃走後に起きた一連のひったくり事件の被害品から、所有者以外の指紋が検出されなかったことが捜査関係者への取材でわかった。樋田容疑者は過去のひったくり事件などで手袋を使用したとされる。府警は関連を調べているが、樋田容疑者が今回の事件でも発覚を免れる目的で手袋を着用していた疑いがあるとみている。
富田林から逃走容疑者、大阪市内潜伏か ひったくり続発
面会室のアクリル板に足跡 容疑者が蹴破り逃走か
府警によると、樋田容疑者が逃走した翌日の13日から15日にかけ、大阪市内などで4件、夜間に女性が被害に遭うひったくり事件が発生。いずれも原付きバイクに乗った男が、後ろからひったくる手口だった。
13日夜に大阪府羽曳野市内で発生した事件では、20代の女性が現金2500円入りのカバンをひったくられた。カバンは大阪市西淀川区の河川敷で、携帯電話は富田林市内に捨てられていた。
これらの被害品から樋田容疑者の指紋は検出されず、拭き取られたような形跡もなかった。樋田容疑者が盗み、逃走に使った疑いがある赤い自転車からも指紋は検出されなかったという。