福岡県鞍手町が発注した下水道事業を巡る官製談合事件で、福岡県警に加重収賄容疑で再逮捕された前町長の徳島真次容疑者(59)=官製談合防止法違反などの罪で起訴=が、非公表の入札情報を教えた見返りとして現金75万円を受け取ったことを認めていることが、捜査関係者への取材でわかった。
事件では徳島前町長や、落札業者の依頼で徳島前町長に入札の最低制限価格の漏洩(ろうえい)を持ちかけた無職浦田宗徳(46)=福岡県田川市=と会社役員の身吉(みよし)雅隆(60)=鞍手町=の両容疑者が、現金150万円を受け取ったとして加重収賄容疑で再逮捕された。浦田、身吉両容疑者は37万5千円ずつ分け合ったという。
捜査関係者によると、徳島前町長は現金を「情報に対する見返りだと認識していた」という趣旨の供述をしているという。(枝松佑樹)